宮崎県にあるかつてのリニアモーターカーの実験線の探訪記録です。
※訪問は2021年のため現状とは異なる可能性がある点ご了承ください。
宮崎リニア実験線は日豊本線の美々津駅~都農駅間に並走して延長7kmで建設されました。
1977年から1996年まで超電導リニアの最高速試験からトンネル通過試験等多種多様な試験で使われ、達成した最高速度は無人で517km/h,有人で411km/hでした(2023年時点では山梨リニア実験線において有人603km/hを達成しています)。
ML500,ML500R,MLU001,MLU002,MLU002Nの5車種の試験車両に加えて保線車が走行しました。
実験線の事務所兼車両基地は北側の端にあります。
門には鉄道総合技術研究所の看板が掲げられています。
側面にも鉄道総合技術研究所と大きく表記されています。
こちら側は日豊本線の車窓からも見ることができます。
実験線につながる部分に車両用のシャッターがあり、その上に操縦室があります。
操縦室の中心付近に運転台と思われるものが見えています。
延長7kmの実験線は南端側に大半径の曲線がある以外は一直線に延びています。
移動して実験線の南端です。こちら側の終点は特に施設等はなく唐突に終わっています。
現在の終点付近は太陽光発電に転用されています。
実験線の車両基地から1km程南下した地点には分岐器通過試験に用いられた側線が残されています。
この側線は橋脚の構造が本線とは異なっており、何らかの試験に用いられたものと思われます。
側線のある地点には軌道と思われる構造物が置かれています。コイル等は取り外されていますが現在唯一間近に見られる軌道です。おそらくこれは分岐部を作る時に取り外した部分と思われます。
分岐を作る時に橋脚も新規に設置したためか機能していない様に見える橋脚も残されています。
実験線は現在北半分は大学や企業が使用する実験施設として、南側はメガソーラーとしてそれぞれ活用されています。
宮崎リニア実験線の各実験車両については製品ページで3Dモデルをご覧いただけます。
いずれも市販の動力ユニットを組み込む事で鉄道模型のレールを走らせる事もできます。