6月に追加されたDMM.makeの3Dプリント用新素材で出力してみました。ここでは新しく追加された5素材のうちタフタイプ(T1)の出力結果について掲載しています。
新素材の中でタフ素材は透明タイプを除くと耐熱温度、硬度、引っ張り強さが最も大きく、耐久性の高い素材とされています。
今回はこの特徴とは外れますが新レジンの曲面の再現性を見るために1/45 (Oゲージサイズ)のリニアモーターカーML500を出力してみました。1/170の同じ車両と比べると大きさが際立っています。
造形サイズはx:82mm y:330mm z:65mmです。
エコノミータイプで造形したGゲージののと鉄道NT100形もそうですが、このサイズを一体造形できるだけでも魅力があります。
造形したモデルは以下の通りです。(3Dモデルはクリック&ドラッグで移動と回転、センターホイールで拡大縮小ができます)
出力後に届いて開封した状態が1枚目の写真で、下図は表面を拡大した状態です。
積層痕は見えていますがサイズが大きい事もあり1枚目の写真のように全体を見るような視点ではほとんど分からないレベルです。
さらに先頭部を拡大した状態が下図になります。曲面の造形も問題なさそうです。
鋭角になっているエッジ部分が若干欠けてしまっていますが修正可能なレベルです。
Gゲージの場合では吊り革や網棚部分等にサポート材の残っている部分がありましたが、こちらのリニアではサポート材の残っている部分はありませんでした。屋根と網棚のような造形物の間に挟まれる部分がサポート材が残りやすいのではないかと推測します。
より詳細に造形を確認するためサーフェイサーを塗装してみました。
サーフェイサー塗装後でも全体を見るような視点ではそれほど造形痕は気になりません。
近寄ってみると造形痕が際立っている部分もあればほとんど分からない部分があります。
このあたりは造形方向によりそうですが、狙えばこのレベルの曲面が造形できるのは魅力的です。
400番の紙やすりで処理するとヒケや造型痕がはっきりと確認できます。
ヒケは肉厚の薄い部分(1~2mm程度)に集中して出ていました。
タフレジンの造型品を見てきましたが造形痕は他の3Dプリント品と同様、曲面の再現性は高いという結果でした。
これだけのサイズになると表面処理や塗装の難易度は高いですが大スケールを一気に作れるのは非常に魅力的です。